当時の俺が、もう潰れてんじゃねぇの?と思った程に
今よりボロだった様な気がするのは気のせいではないはずだ。
当時のLOOKは場末のキャバレーの様な雰囲気で、実際、ライブが終了すると午後10時以降は従業員も入れ替わり、店名も『ライブスポット・LOOK』から『ナイトラウンジ・LOOK』となり、パブとして営業していたのだ。

店内に入るとドテラを着たメガネの男がいた。

ブッキングの交渉を始めると、ドテラにメガネの男は話を聞いてんだか聞いてないんだか、目だけギョロギョロさせて『はぁ、、はぁ、、そうですか。おす、おす、了解です』と。
彼こそ、今では全国的に有名な『現役でありながら伝説のライブハウスLOOKの店長・斉藤(ナイトファッカー)ヒロシ』だった。

しかし、こっちは子供なもんで『なんだよアイツ・・・大丈夫かよ?』とか『ぜってーLOOKってもうたまにしかライブやってねぇんだよ、もう潰れる寸前なんじゃね?』とか『ライブ入れちゃったけどバックレちゃおっか?』なんて話をしていた。
実際、当時のLOOKは空き日が多かったし俺達も半分バックレるつもりだった。
『成り下がり 第3章the Big Jet Mouse編 より抜粋』

俺が初めてLOOKを訪れてから、17年の歳月が流れました。
ホント、LOOKでは色んな事がありました。
今、俺の周りにいる連中の7割くらいがLOOKで出会った奴らです。
ボーカルのケンゴと初めて出会ったのもLOOKだし
ギターのヒデと初めて出会ったのも、LOOKだった。
ここで、ドラムのデス男と初めて出会ったのもLOOKなら、ドラマチックが加速するぜ!って感じなんだけども。
実は、ドラムのデス男と初めて出会ったのは木更津グラフなんだなこれが。

という訳で。

千葉LOOK、20周年。
本当におめでとうございます!!
正直言うと、9周年くらいまで記念イベントに呼ばれなくて、勝手にプリプリしてた頃もあったし ...
確執に近い感情を抱いた事も多々ありましたが...
LOOKという箱は、常に俺のそんなチッポケな感情にも正面からぶつかり合ってくれる箱でした。
これからも、そんな人間臭い箱であり続けて欲しいです!!

で、ちなみに。
このコメントを書くにあたって、過去のLOOKでの出来事を振り返り、一番最初に思い出したのが 。
俺を振った女とヨリを戻したくて、その娘のために曲をつくり、『明日、LOOKでライブやっからさ、おまえの事を唄うからゼッテェ来てくれ!!』と言ってみちゃったりした挙句、当日その娘は来なかった...
って事です!!
千葉LOOK
これからも、素晴らしい音楽の舞台であって欲しいのはもちろんですが。
どうしようもないヒューマンドラマの舞台でもあり続けて欲しいです。

the C&C / キーチ